fstabの設定
マウントとアンマウント
ファイルシステムはマウントして初めて利用可能になる。
反対に、ファイルシステムを利用できないように、ディレクトリツリーから切り離すことをアンマウントという
システムの稼動中であっても、そのファイルシステムが使用されていなければアンマウントすることができる。
「/」を起点としたディクトリツリー
Linux のディレクトリツリーはルート「/」というディレクトリを起点とする多数のディレクトリによって構成される。
ディレクトリツリーは1つのファイルシステムで構成することもできるし、複数のファイルシステムを個別のディレクトリにマウントして運用することもできる。
このとき、ファイルシステムをマウントするディレクトリ(位置)のことを「マウントポイント」と呼ぶ。
ディレクトリツリーの先頭は必ずルート「/」ディレクトリであり、ルート「/」ディレクトリをマウントポイントとするファイルシステムを「ルートファイルシステム」と呼ばれることもある。
マウントする方法
マウントする方法は主に3種類
- Linux 起動時にマウントする
- 必要な時に手動(マウントコマンドの実行)でマウントする
- 必要な時に自動(オートマウント)でマウントする
1.は Linux 起動時に実行される rc.sysinit というスクリプトによって自動的に行われる。
この時、mount コマンドは設定ファイル「/etc/fstab」に記述されている内容に基づいてマウントを行う。
2.は必要な時にコマンドラインから mount コマンドを実行する方法
mount コマンド実行時、オプションを指定できる。
また、オプションを指定しなくても、必要なオプションを「/etc/fstab」に記述しておけば、そのオプションが mount コマンド実行時に有効になる
fstab ファイルの内容
/dev/mapper/VolGroup-lv_root / ext4 defaults 1 1 UUID=7b64e98d-e414-4a5f-92f4-9f73d753fd7d /boot ext4 defaults 1 2 /dev/mapper/VolGroup-lv_swap swap swap defaults 0 0 tmpfs /dev/shm tmpfs defaults 0 0 devpts /dev/pts devpts gid=5,mode=620 0 0 sysfs /sys sysfs defaults 0 0 proc /proc proc defaults 0 0
左から順番に
主なデバイスファイルの名前
デバイスファイル名 | デバイス |
---|---|
/dev/fd0, fd1... | プロッピーディスクのデバイスファイル名 システム起動時に検出された順にfd0, fd1...とデバイスファイル名が割り当てられる |
/dev/hda | IDEプライマリマスタに接続されたHDDやCD-ROMなどのデバイスファイル名 |
/dev/hdb | IDEプライマリスレーブに接続されたHDDやCD-ROMなどのデバイスファイル名 |
/dev/hdc | IDEセカンダリマスタに接続されたHDDやCD-ROMなどのデバイスファイル名 |
/dev/hdd | IDEセカンダリスレーブに接続されたHDDやCD-ROMなどのデバイスファイル名 |
/dev/sda, sdb... | SCSI接続やSATA接続のHDDのデバイスファイル名 システム起動時に検出された順にsda, sdb... とデバイスファイル名が割り当てられる |
/dev/sr0, sr1... | SCSI接続のCD-ROMのデバイスファイル名 システム起動時に検出された順にsr0, sr1... とデバイスファイル名が割り当てられる |
※/dev/sr0, sr1 は /dev/scd1, scd2 の場合もある
ラベル
デバイスファイル名はカーネルに検出された順番によって変わる。そのためドライブの増設や、接続の変更を行うとデバイスファイル名が変わって「/etc/fstab」ファイルの修正が必要になることがある。
そんな時、ラベルを使って「/etc/fstab」ファイルを設定しておくと、デバイスファイル名が変更しても影響を受けない。
ラベルを設定する
e2label コマンドを root 権限で実行すると、mount コマンドを実行してファイルシステムをマウントする時、デバイスファイル名の変わりにラベル名を指定することができるようになる
e2label /dev/hda6/ /opt mount LABEL=/opt /opt